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【前編】ブラインドサッカーはアメフトに似ているのか?ワールドグランプリについて言いたかったことを少し添えて

めざましい進化を経ても変わらないものは、ボールゲームの本質ではないか?

ディフェンスに変化が訪れる前の日本ブラインドサッカー(2006~08年くらい)は、それこそバレーボールに近い試合展開だったと思う。
相手の攻撃をしのいだ後で、敵陣に待つ味方へとゴールスローを入れる。
サーブを繰り返すように、攻守が行ったり来たりする。

それが2010年前後から劇的に変わり始めたんだ。深川さんの言葉を借りれば「よりサッカー的になった」ということかも知れない。

確かに、11人制サッカーと、フットサルが違うように、
ブラインドサッカーと、その他のサッカーにも違いはある。

でも、「足でボールを扱う」「ゴールを奪うのは容易でない」「失点しなければ負けない」「強いチームはそれでも得点力がある」といった共通点はあり、だから、本質と呼ぶべきポイントでは一致点も多いはず。

ハリルさんの一件で、「自分たちのサッカー」論者がディスられている。
僕の立場は、「自分たちのサッカー」というものについて、得体が知れないものなので、信奉もしないし否定も出来ないというもの。

ただ「ボールを継続して、ポゼッションを高めて、主導権を握る」という話は、ボールゲームなら当たり前のことなのではないかと思う。

例えば、ラグビー。
2015年のワールドカップで南アフリカを破るまでに日本代表を育て上げたエディー前監督は、「継続」「スクラムなどの重要なセットプレー」という課題から逃げることを許さなかった。

なぜならそれが、現代のラグビーでの常識だったから。
いや、古今東西を通じて、それは変わらないものだった。

でも、海外チームとの体格差は圧倒的で、接点での勝つことを避ける戦いを続けてきた日本ラグビー界で、日本代表のとるべき戦術として、それを唱える人は少なかった。

では、「自分たちのサッカー」が正しく、ハリルさんのスタイルが間違っているのかというと、話は別。

ボール支配率が高い方が、そりゃ良いに決まっている。
しかし、ボールを継続しさえすれば、点が取れるわけじゃない。
支配率を上げるために、後方でボールを回したり、内へ切り込んだにも関わらずわざわざ外へボールを出したり。

支配率の高さに伴って、日本代表の世界ランクが上がっていかないのは(支配率が高まってない説も……)、その目的を違えているからではないか。
『ポゼッションを高める』の肝は、思うに『試合の主導権を握る』ということだろう。
その本質を『ボールを継続しさえすればよい』という別の形に歪めてしまったのではないか。

というか、『ポゼッション』は戦術の一つ、数あるオプションのひとつであってサッカーの本質ではないと、もう多くの人が気づいている様にも感じる。

決定機を作るのに、ディフェンスのいないところを攻める(=縦へ速いパスを出す)ことは、普通に考えて重要だろうし、サッカーに限らず、バスケットボール、ハンドボール、バレーボール、アメフト、あらゆるスポーツの常套戦術として存在する。
(楕円球を用い、ボールより前が全てオフサイドになるラグビーですら、スペースへのキックパスが多用されている)

あと、ハリルさんが日本代表選手に課し続けた「デュエルに勝つこと」は、やっぱりサッカーに限らず、どんなスポーツでも必要だろう。

日本ラグビーが逃げ続けて結果を出せず、真剣に向き合ったとたん結果が出たように(無論、それだけではないでしょうが)

接点を制し、スペースを使い、数的優位を作って、ゴールに迫る。そして相手より多く得点する。

当たり前のことなのだけど、多分、これだけなんです。
ブラインドサッカーに限らず、ゴールを目指すあらゆるボールゲームの本質は。

【前編】ブラインドサッカーはアメフトに似ているのか?ワールドグランプリについて言いたかったことを少し添えて
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